~Midori's Journal~

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<東京五輪の喫煙環境論争の影でJTの努力>愛煙家と嫌煙家は共存していける

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筆者は愛煙家と嫌煙家は共存していける、と常々考えている。

因みに筆者はタバコが吸えない体質で、副流煙で眩暈を起こしてしまい頭も働かなくなるのだ。

しかし、長年「文化」として確立しているものを排除することはとてつもなく難しいことは何方でもお分かりだろう。税収の過去から今を考えると「反対」できない、する考えもない。

「タバコ反対!」「喫煙反対」と声をあげるのは簡単だ。しかし煙草税収入の代案ありきの「反対」なのだろうか。

 東京五輪パラリンピックの「スタジアム」「シンボルマーク」とトラブル論争を巻き起こす最中、次の論争は「タバコ」。「喫煙環境」である。

 東京都内の屋内施設を「全面禁煙」にするのか、「分煙」していくのか、東京都条例をめぐった議論に終わる気配は無いようにみえる。

東京都内に「禁煙・分煙」を義務付ける都条例化について「東京都受動喫煙防止対策検討会」は、昨年11月から5回開催されてきた。5回目の会議(3月31日)で「条例化を見据えて受動喫煙防止対策を再検討する」という提言をまとめる予定だった。ところが、土壇場になって「全面禁煙」を主張する条例推進派が、まとまりかけの提言にNOと言い出した。この結果、予定外の第6回検討会が5月29日に開催された。

 検討結果として「2018年までに、条例化について検討を行う」「国に対しては、全国統一的な法律での規制を働きかけること」など、条例推進派の主張寄り「提言」となった。

この「検討会」の12人の検討委員のうち8人が医療関係者であったことも強く影響しているようだ。

 受動喫煙防止をめぐって遡ること、昨年2014年末の12月25日に、都知事定例記者会見にて舛添都知事は、タバコの「分煙条例化」の可能性を問われた際、

「飲食店などで分煙にしたいがお金がなく工事費が出せずにいる方に都が援助することで間仕切りをやれば、受動喫煙の防止になる。条例化にいく前にそれらの施策をまずやることが必要。」

と、政治的な判断をしている。

それにもかかわらず、一部の検討委員が「条例化」へと突き進んだ形となった。

 この条例化前提の発言に対して、なんでも「条例化」するのは愚かだと、ジャーナリストの大谷昭宏氏はイギリスの葉巻文化を例に挙げ、以下の持論を述べている。

「イギリスのホテルはシガーバーを用意するのが一つのステータスで、それによってホテルの品格が担保されているのです。イギリスは先進国でありながら明文化された憲法がありません。憲法なんてなくても政治は回っていくし、その根底には人々がお互いに気遣うマナーがあるのです。煙草を吸わない方々は愛煙家が集うシガーバーに行かなければいいだけで、それが真の“分煙”だと思います」

 この大谷昭宏氏が推奨している「葉巻文化」だが、「葉巻」と言われてもピンとこない方が多いと思う。

筆者はここ1年ほど都内コンビニエンスストアでタバコ売り場スペースに「葉巻」が置かれていることに随分違和感を感じている。どうやら「タバコから葉巻へシフトチェンジ」しようとしているのではないか?と、調べてみた。

 実は既にJT日本たばこ産業)が日本国内に「シガーバー」を展開し、啓蒙活動をしていることがわかった。 東京都内に展開するシガーバー「le Connaisseur」を運営する株式会社コネスールは、JTの「ビジネスアドベンチャー制度」に基づく第1号実施案件として1997年に設立されました。(現在2015年、都内7店舗展開。)

 レアなプレミアムシガーやこだわりの喫煙用品を各社取り揃え、「選び方・吸い方・楽しみ方・通販」などのサービスの他、大切なシガーにベストフィットする数々のドリンクに加え、サイドメニューやカフェもある。タバコを吸わない人でも入りやすい場所となっているのである。

 実際に渋谷と六本木の「le Connaisseur」へ行って数時間過ごしてみたが、通常飲食店の5倍の換気システムとオゾン脱臭装置を完備し、もはや普通のバーより清浄な空調であり、非喫煙者である筆者が愛煙家の方々と上質な時間を共存できる心地よい空間になっていることに驚かされた。

 条例化を検討するよりも、このような「シガーバー」が東京だけでなく地方都市へも普及すれば、結果として完全分煙化の役割を果たすことができるのではないだろうか。

 JTは、このお店だけでなく、これから「シガーバー」を開業したい人に向けて、様々な助言や、煙草販売の免許等についても相談に乗っているのだ。 無論、JT発信のシガーバーは国の税収源である。

「シガーバー」となるわけだ。

 誰にも迷惑かけず、1本を1時間くらいかけてゆっくりと「葉巻」を燻らせる豊かな時間を得られることによって、自然と喫煙本数も減るので、身体への悪影響も軽減できる。

「シガーバー」に慣れ親しんだ訪日外国人の方々は勿論、そうでない愛煙家の方々も「シガーバー」をより楽しんでもらえるために、筆者はさらに増やして欲しいサービスがある。

それは、「葉巻」や「手巻き煙草」を取り扱うだけではなく、試みとして各種タバコも取り扱ってみてはどうだろう。

無論、最初は「葉巻愛好家」から大きな抵抗があるのは承知だ。

しかしながら、もし「シガーバー」で完全分煙化を実現できれば、国の税収と愛煙家と非喫煙者・受動喫煙者が共存できる。そして、この文化が定着すれば条例へ頼らずとも、今にも増して「秩序・マナーを持ち得た国、日本」へとなるのである。

 去年、ヘビースモーカーで有名な養老孟司東京大学名誉教授が、フジテレビ「アウト×デラックス」に出演された。その際にマツコ・デラックスから「禁煙学会との嫌煙論争」について訊かれた、養老教授はニコニコ笑顔で、

「禁煙運動やってるひと達ね、特に禁煙学会の方々へはね、俺等みたいのがいないと、あなた方も仕事が無くなるでしょう?共栄共存、お互い末永くやっていきましょ。と、言ってるんですよ。」

と、答えた。まさに正鵠を射る名回答である。

そう、あの養老先生も、嫌煙家とは「壁を作らなかった」のだ。

繰り返すが、筆者は愛煙家と嫌煙家は共存していける、と常々考えている。

JT共存活動を初めて18年目で結果を出してきているのである。方法は必ずあものなのだ。